福井県スギ雄花花芽調査では過去10年平均値の84%とやや少ないが対策は例年通り必要
福井大学スギ花粉症対策室
福井県花粉症重症化ゼロ作戦福井大学耳鼻咽喉科
平素より本学のスギ花粉症対策啓発にご協力いただきましてありがとうございます。
環境省の調査は、昨年11月14日に福井県内で実施されました。そして、全国の調査結果とともにまとめられ、12月25日に公表されたものです。その結果、福井県スギ雄花花芽調査では過去10年平均値の84%とやや少ないという報告でした。(*)
このことから、2025年の福井県のスギ花粉の飛散シーズン中の総数は、例年よりやや少ないと予想されます。そのため、飛散シーズン全体の中で、最多花粉数の量や、飛散日数が例年より少なくなるかもしれません。しかし、飛散ピーク期間には、毎日30個/cm2以上の花粉が連日飛散し、最多では数百個/cm2の花粉が飛ぶという、例年の現象には変わりはないと思われます。花粉飛散ランクの定義に応じて鼻や眼の症状が出るため、予防行動と早期治療は毎年と変わらず必要です。(**)
また、スギ花粉の飛散は、1月1日からの毎日の最高気温の積算が400度を超えると飛散開始になるとされています。2025年1月24日までの福井市の積算温度は196.2℃のため、まだ飛散開始には余裕があるものと考えています。(***)ただ、敏感な人は感じているようです。
以上、県民の診療、情報提供にお役立ていただけましたら幸いです。
(*)令和6年度スギ雄花花芽調査(対策室では、昨年の福井県内の調査に同行しました、写真)
(**)花粉飛散ランクの定義:1cm2あたり100個以上を「極めて多い」、50個以上100個未満を「非常に多い」、30個以上50個未満を「多い」、10個以上30個未満を「やや多い」、10個未満を「少ない」
(***)福井県気象台のデータから
資料提供
福井大学スギ花粉症対策室ホームページ
小学生のスギ花粉症をマスクで予防 https://kafuntaisaku.med.u-fukui.ac.jp/
花粉症予防行動に関する普及啓発についての資料
厚生労働省健康・生活衛生局がん・疾病対策課
環境省大臣官房環境保健部企画課熱中症対策室
【別添1】
リーフレット https://www.env.go.jp/content/000194676.pdf
【別添2】
掲示用資材 https://www.env.go.jp/content/000194871.pdf
(参考1)花粉症対策の全体像 ・ 概要
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kafun/pdf/230530_gaiyou.pdf
・ 本文・工程表 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kafun/pdf/230530_honbun.pdf
(参考2)花粉症対策 初期集中対応パッケージ ・ 概要
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kafun/pdf/231011_gaiyou.pdf
・ 本文 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kafun/pdf/231011_honbun.pdf
(参考3)令和6年度スギ雄花花芽調査の結果等について